開花情報2025

過去の開花情報はこちらをクリックしてください。

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かなでワールド
2025/10/4

 アケボノソウの花を見るとき、蜜線の膨らみまで確認するのが ”つう”。 この膨らみがみれると、今日はノリノリだなと、花の気持ちまで分かる気がします。 

【KANADE】
 今年もみんなが楽しみにしていたアケボノソウがやっと開花数を増やしてきました。

 蜜腺の蜜は雫のようにふっくらしています。
 どういうふうに出てきているのでしょう?
 どこで、どうやって「蜜」をつくっているのでしょう?

 アケボノソウが答えてくれたらいいのに。
 それでもアケボノソウは、静かに林の中で佇んでいました。


<管理人>
 かなでさんの1、2枚目の画像はオリジナルは縦位置です。管理人のホームページ作成技術の未熟さのため、横位置にトリミングさせてもらっています。申し訳ない。オリジナル画像を見たい方は、かなでさんのインスタで見れるかも知れません。
インスタ検索:vivi_pippi


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かなでワールド
2025/9/29

 数年前から同定が出来ずにいたスブタ類ですが、今回、どうにか決着がついたように思います。混乱の原因は「セトヤナギかヤナギか」という思い込みでした。そうではなく、「セトヤナギとヤナギ」だったのです。そう、両種が混生していたのです。

左:セトヤナギスブタ  右:ヤナギスブタ
セトヤナギスブタの花
セトヤナギスブタの葉の鋸歯:粗く明瞭
ヤナギスブタの葉の鋸歯:低く、やや不明瞭
セトヤナギスブタの種子:表面に複数の突起あり
ヤナギスブタの種子:表面は平滑

 両種は同じ場所に混生し、セトヤナギスブタがヤナギスブタに対して大型である。また、セトヤナギスブタは、葉の鋸歯が粗く明瞭で、種子の表面に複数の小突起がある。一方、ヤナギスブタは、葉の鋸歯は低くやや不明瞭で、種子の表面は平滑である。小いさめのセトヤナギスブタと大きめのヤナギスブタが混生する場合、両者の区別は、葉の鋸歯と種子の突起を確認しなければ困難である。

(写真はすべてかなでさんが スマホ SONY Xperia で撮影。 感謝です。)

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かなでワールド
2025/9/28

 ヒツジグサがたくさん咲いているのは、湿地Ⅰと人工湿地の3番目エリアの水域です。特に人工湿地ではやや群落状になって綺麗です。ただ、園芸店のスイレンを見慣れている方々には、樫原湿原のヒツジグサは一回り小さくて少し期待外れになることもあります。そんな中、かなでさんがひときわ大きな花を見つけてテンションを上げていました。

<KANADE>
 夏の間、ジュンサイの葉に追いやられてしまっていたヒツジグサ。

 すこしでも夏の間も来訪者の方に楽しんでもらえたら、と思っていましたが、ジュンサイの成長には勝てず影が薄くなっていました。でも、最近また元気な姿を見せてくれるようになりました。

 保全作業中、ひときわ大きく咲くヒツジグサを発見!
 図鑑類には3~7cmとありますが、この子は…なんと約8cm!
 サイズ感わかるようにスケールと共に撮影しましたが、一円玉と撮影した方がわかりやすかったかもしれません。

 ちいさなヒツジグサもそれはそれは可愛いですが、おおきなヒツジグサは凛としていて素敵ですね。

<管理人>
 ”花が普通より大きい!”だけで嬉しくなってしまう赤い髪の人でした。

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9月27日
サワギキョウ

 今、湿原で一番多く花を付けているのはサワギキョウです。すでに随分ながく咲いているので、もう見飽きたと感じる方のあるかも知れませんが、今一度、ゆっくり眺めてみるのも良いかも知れません。

群落になって生育します
雄性期
花粉が出されている
雌しべが伸びた雌性期

 花は、鳥が羽を広げたような独特の形をしています。この花の上部に、釣り竿のような棒が伸びていますが、これは雄しべが合着して筒状になったもので、中には花粉が出されています。ただ、先端には白い毛の束があって蓋をした状態になっているので外に出ることが出来ません。ところが、マルハナバチが訪れて、花の奥の蜜を吸おうと潜り込むと、背中が毛を押しつけることになり、隙間があいて中から花粉が出てきます。花粉はマルハナバチの背中について他の花に運ばれます。これが繰り返されると、花粉は外に出てしまい、その後で、中から雌しべが伸びてきて雌性期になります。(雄性先熟) 咲いている花を丁寧に見ていくと、この3パターンの状態が確認できます。(ここだけの話ですが、雄しべの毛を指で触ると、中から花粉が出てくるのが体験できます。ただ、サワギキョウにとっては花粉を運ばない迷惑行為です。どうしようかな)

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かなでワールド+α
2025/9/25

 もう一度 ミゾソバ
 前回だけではミゾソバの美しさを伝えきれていないのでもう一度、かなでワールド です。
 それにしても、最近の図鑑類の記述、「萼は5裂し、下部は白色、上部はふつう紅紫色」とか。そんなんで良いんですか??? せめて「変化に富む」ぐらい言って欲しいのですが。

全体に濃いピンクなのに透き通っている
”ほんのり桜色”はこれくらい?
もっと薄く
壊れそうなくらい透き通った淡いピンク
先だけ淡い淡い口紅?
先だけ濃い紅

<KANADE>
 だいすきなミゾソバ。咲いてるのを見かけるとついついしゃがみ込んで「かわいいね〜」と言いたくなります。(実際、言ってます)

 管理人さんはそんなわたしを見て、不思議そうな顔をしますが「実はミゾソバは個性豊かなんですよ」と話すと「えー?」と半信半疑。(笑)

 ミゾソバは、萼片の先端がピンクで、中心に向かうにつれて白いのが、普通です。
(先日HPに掲載されているアリがいる個体が一般的なミゾソバカラーですね)

 そんな普通の子も可愛いのですが…
 先端のピンクが少ない、ほぼシロバナな個体や、中心に向かって白いはずが、じんわり淡いピンクの個体、ハッキリとしたピンクが綺麗な個体 etc….
 どれもすこしだけ雰囲気が違っていて、かわいいのです。

 「ちょっと変わった子」は「四つ葉のクローバー」のようなハッピーだなぁ、と思う、赤い髪の人でした。


:かなでさんのインスタ には、
 樫原湿原以外の地域の花の写真もたくさんあります。
 アドレスは vivi_pippi です。ぜひ覗いてみてください。(たくさん、いいね、お願いします。)


<管理人>
 かなでさんの”ミゾソバ愛!”、少しは伝わりましたか?
 今度から、ぜひ、一つ一つの花を、ゆっくり、じっくりながめてください。頭の中が ”ミゾソバ愛!” でいっぱいになるはずです。
 研究は、まず ”愛!” から始まるべきですよね。最近の研究者、大丈夫かな? 先ほど、牧野植物図鑑の記述を確認したら、「がくは5裂し、淡紅色・上部が紅色で下部が白色・白色・淡緑色・時に緑色などいろいろ」とありました。さすが牧野先生。ミゾソバの花に顔を近づけて、あちらこちらとながめて喜んでおられる姿が思い浮かびます。こうでなくちゃ!

<管理人:番外編>
 最新の図鑑(平凡社)には、「閉鎖花は茎の下部から出る枝に偽総状または集散状の花序をなしてまばらにつき」とあります。 何? 要するに次の写真を見て下さい。茎を掘りあげると、土中に伸びた閉鎖花の花茎があり、その先端に閉鎖花が付いています。このこと。

茎の下部に付く閉鎖花(地中にでる)

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かなでワールド+α
2025/9/20

 ミゾソバは、少し日陰になるような木道沿いや湿原の縁などにごく普通に見られる植物で、今、満開です。小さな花をたくさん付けて思いっきりアピールしているのですが、立ち止まってもらえることはほとんどありません。「青い鳥」はすぐそこ、皆さんの足元にいるのですが・・・

<KANADE>
 木道の脇をピンクのちいさな花が彩り始めました。
 1つ1つはとてもちいさく、2,3mm程度でしょうか?
 ピンクの星型の花が小さなブーケのように、きゅっと集まって咲いています。

 樫原湿原だけでなく、割とあちこちで見かける「よく居る子」ですが、色やカタチがなんとも可愛らしくて大好きな花のひとつです。

 小さな花なので、構造はなかなかわかりにくいです。雌しべは細く、白いので写真ではなかなか。その奥の黄色は蜜腺でしょうか?しっとりと蜜らしきものがたまっていて、そこにアリたちも集まってきていました。

 樫原湿原にはミゾソバに似た仲間の、ヤノネグサやアキノウナギツカミもいます。どちらもちいさな花ですが、是非、探してみてくださいね。

<管理人>
 かなでさんの写真、きれいですねえ。さすがです。ところで、淡いピンクの”花びら”、実は花弁ではなく萼片なんですが、知ってました? 「え~っ!」と言う声が聞こえてきそうですが、これがタデ科の特徴です。もう一つ、葉の付け根の部分に托葉(たくよう)が変化した托葉鞘(たくようしょう)というものがあります。これを理解しておかないと、図鑑類を読んでも ? になります。

茎を取り巻く托葉鞘、茎に付く下向きの刺
托葉鞘の上部はしばしば葉状になる
個別の花には短い柄がある
花序の柄につく腺点

 ミゾソバの仲間は変種のヤマミゾソバとニシミゾソバが区別されていますが、樫原湿原域には生育しません。また、オオミゾソバなど、以前は区別されていたものが近年はミゾソバに含められてしまったものがあります。古い文献は要注意です。



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9月11日
サワヒヨドリ

 9月に入り、湿原の主役はミズトンボからサワヒヨドリとサワギキョウになっています。サワヒヨドリは中茎群落の全域に見られますが、特に中之島裏側地域では大群落になっています。中之島周回コースで楽しめます。

サワヒヨドリ群落
サワヒヨドリ群落

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9月7日
ミズトンボ

 今年は例年になくミズトンボが多く見られます。湿地の各所にまだたくさんの開花個体があります。しばらくは観察できそうです。

 それにしても、何ですかねえ、この花の形は。意味不明! 何か言いたそうなのですが・・ 多分、何か叫んでいます。理解してやりたいのですが、どうにもこうにも・・わかりません。
 これで、サギソウと同じ属ですので花の造りは基本的に同じです。ですが、まず距がどこか、そこから分かりにくい。
 友達になろうと思っているのですが、なれるかなあ。 
 ちなみに、佐賀大辻田研究室の4年生がミズトンボを材料に卒研をやっています。彼は多分、友達になっていると思います。

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かなでワールド+α
2025/9/5

 一般の方にとって、ご紹介する植物が全て木道の間近で観察できるわけではありません。残念ながら、立ち入り不可の部分にしか生育しないものもあります。湿原を保全するためにご容赦下さい。開花情報では湿原のことをできるだけ知っていただくために、観察路付近では見ることの出来ない植物も紹介します。アカバナもそんな植物の一つです。

アカバナ 1
アカバナ 2
アカバナ群落

 「かなでワールド」の素晴らしさは、単に綺麗に撮るではなく、形や色、振る舞いなどに対する驚きや感動、共感、一体感、そしてリスペクトし感謝する心をベースにして撮影されていることにあります。「アカバナ 1 」は、かわいくて、かわいくて仕方ないかなでさんの気持ちがあふれています。管理人はそんな写真が大好きです。
 ただ、管理人は植物屋ですので、形態的、生態的情報も要求します。そこで、かなでさんは管理人の希望も入れながら、でもしっかり「かなでワールド」の写真を撮ってくれます。「アカバナ2」「アカバナ3」は正にそんな写真です。柱頭の形、雄しべの数と振る舞いは要求を入れてくれました。 アカバナ類の雄しべは8本で、その内4本は他より長いのが特徴ですが、アカバナ2、3ではそれがわかります。アカバナ3にはもっと重要なポイントが押さえられています。
 

アカバナ 3
保育社図鑑より

 国内のアカバナ属自生種は12種ほどですが、それらを区別するとき、まず雌しべの先端(柱頭)が4裂するかしないかで分けます。次に、分裂しないグループは柱頭部分の形が頭状か棍棒状かで分けます。頭状と棍棒状とはどんな違い?と思われると思います。保育社図鑑(原色日本植物図鑑草本Ⅱ:絶版です)の図をご覧下さい。それで、アカバナ3の柱頭はどちらでしょうか。はい、棍棒状です。ここまでしっかり撮影された写真(画像)は文献やネット上にもほとんどありません。(管理人は見つけ出せませんでした。) 8/30のミズオトギリの写真では、雄しべが3本ずつくっついているのがわかります。すごいですねえ~、これが「かなでワールド」! 
 すべて、スマホ SONY Xperia で撮影。

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かなでワールド
2025/8/30

 毎年、この花が咲くのを心待ちにしている人も少なくありません。まだ咲きませんかと問い合わせがあることもあります。お待たせしました、今年も咲き始めました。(管理人)

雄しべ9本の基本形
斜め45°から?
雄しべ 9+1本
蜜泥棒!

<KANADE>
 普段は15時前後までの作業で切り上げますが、今日は少し残業。
 その理由は…「夕方に開花するミズオトギリの確認のため」
 ミズオトギリは16時以降の開花です。
 ピンクの愛らしいミズオトギリ。
 作業の疲れなんて忘れて、管理人さんと二人で集中して撮影していました。

 ミズオトギリはたくさんの蜜を出しています。
 その蜜は訪花昆虫を呼ぶためですが、ミズオトギリの狙いの花粉を運んでくれる昆虫だけではなく、アリたちも集まってきます。蜜泥棒の犯行現場、激写しておきました。

<管理人>
 径1cmに満たない小さな花ですが、やわらかなピンクの花びらを上手に並べ、その中に小さな雄しべの王冠を作っています。 kanadeさんは「あなた、かわいいねぇ!~、きれいだねぇ~!」とつぶやきながら写真を撮っていました。ほんとにそうだね!
 ところで、樫原湿原では雄しべの数がそろっていない(9本でない)花が意外とたくさんあります。ぼんやりしていると気づかず、後で拡大画像を見て「しまった!」と反省することになります。それで、以前はいつもそのことを気にして撮影していました。 でも、繰り返し花をながめていると、「9+n」もありだよねと思えるようになってきました。そして、最近では「9+n」があるとなんだか安心します。「やあ、いたね!」 多様性の豊かさは、堅苦しくなく、ゆるやかで、何かしら心が癒やされるように感じます。
 植物は、自分の花粉を他の個体に運んでもらって遺伝的多様性を高めることを狙っています。そのために、訪花昆虫の喜ぶ蜜をたくさん用意しています。お礼に昆虫は体に付けた花粉を他の花に運んでくれます。ウィン&ウインの関係です。ところが、アリは蜜をもらうとまっすぐ自分の巣に運びます。そして、また同じ花を訪れます。植物にとっては苦労して作った蜜を盗られっぱなしで、まさに「蜜泥棒!」なのです。けしからん!! 
・・・なのですが、「ほんとにアリは何の役にも立っていないのだろうか?」といつも疑問に思っています。 どうでしょう、アリは全く悪者でしょうか? 気になります。

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かなでワールド
2025/8/17

 樫原湿原で見られるミミカキグサ類、3種がやっと全部確認できました。どの子も背が低く、5~10cmほどでしょうか。花のサイズは小さい順から、ムラサキミミカキグサ(3~4mm)。その次にミミカキグサ(3~5mm)、ホザキノミミカキグサ(4~5mm)と、写真で見ると大きく見えますが、とても小さな植物です。<kanade>

ムラサキミミカキグサ
ミミカキグサ
ホザキノミミカキグサ

<管理人>
 地面近くの背の低い植物で、花の大きさも数mm程度。普通だったらほとんど誰にも相手にされないのですが、このグループは違います。「ミミカキグサは咲きましたか?」「どこにありますか?」とよく尋ねられます。開花中の現地を案内すると、満面の笑み。中には「えっ、こんなに小さいんですか!」と驚かれる方も。多分、写真情報だけで来られたのでしょう、驚かれるのは理解できます。そして、次の年も見たくなる「ミミカキ沼」にはまることになります。
 確かに、生き物などいないような泥質の地面が裸出する場所に、黄色や淡い紫色の花が星のように咲いている様は思わず前のめりになります。しかもその色合いがなんとも「かわいい!」のです。スマホでパシャリ!で大満足。
 ところが、この沼、意外と底なしなのです。まず、マクロで近づくと花の美しさに驚いてしまいます。そこから、上唇・下唇、距など形の複雑さの沼が続きます。さらに、さらに・・・と続くのです。かなでさんはまだその深さに気づいていません。(だって、上の3種の写真が撮れて、管理人に「どや!」とドヤ顔でしたから)。今日はここまでにして、沼の深みから かなでさん にまた報告してもらいます。

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8月14日

 サギソウ乱舞。 開花宣言から2週間。すごい数のサギソウガ咲いています。少なくともこの10年で最多でしょう。なんで? 咲く数、咲く場所、?? いろいろと疑問があるのですが、ともかくたくさん咲いています。

 湿地Ⅱ下部、人工湿地横ではスマホでも撮れる位置に咲いていますが、出来れば望遠機能があるといいでしょう。

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8月1日

サギソウ開花宣言

 湿地Ⅰ域で開花中のサギソウが10個体確認されました。今年の開花宣言です。
 残念ながら、開花個体の多くは湿地Ⅰ中央部で、観察路からは見えづらい場所です。来週後半にはかなり見える状態になると思います。今少しお待ち下さい。
 それにしても近年まれに見る遅い開花です。どうなっているんでしょう?

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かなでワールド
2025/7/28

 湿原に隣接する草原には、秋の七草の一つ、カワラナデシコが咲き始めました。なんとなく、いつもの風景とぼんやり眺めていたのですが、かなでさんは色の変化の奥深さを発見して感動していました。

カワラナデシコ
濃紅色の花
純白の花
淡紅色の花
白色に淡紅色が流れる花
花弁の毛

<kanade>
 カワラナデシコは他の植物によりかかりながら成長するらしいですね。他の植物の草丈が高いと見えにくいけれど、そういうところじゃないと、倒れてしまってうまく成長出来ないんですって。
 じゃあもっと頑丈な茎になればいいのに……と思ってしまう赤い髪の人でした。

<管理人>
 濃紅色、純白、淡紅色の花、それぞれの花の葯の色は花弁の色と全く同じ。 そういうことか! 白色に淡紅色が流れる花では少し淡紅色。中央部に淡紅色を集めている?・・・・ でも、すごいなあ! なんで花弁と葯の色をそろえるの?、 なんでそろうの?  ・・・
 「何故ですか?」と管理人に聞いてきても「はい、わかりません。でも、ほんとに不思議だよね~」と、一緒に感動するしかありません。
 「もう一つ、花弁の基部の長い毛、すごくないですか。何、これ!」・・感動が止まりません。  「あはは、すごいね~ 😅」と、これも一緒に感動。
 何でだろ~、何でだろ~・・・ 今度から「テツandトモ」に聞いてくれないかなあ。
 

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7月26日

 サギソウが咲きました。人工湿地横にある個体の花芽はまだまだ小さく、今年の開花は8月にずれ込むかも?と心配していました。いつもより1週間以上遅れての開花です。

第1発見者が「あそこ!」と・・

<kanade>
 HPの花ごよみにそろそろかな?。 到着してすぐ管理人さんに開花状況を確認したところ「まだ!」と苦笑いされましたが、自分でも確認しよう!と湿地Ⅰ横の木道を歩いていると…
 ありました!!早速管理人さんに走って報告。一番花の第一発見者となりました。去年よりかなり遅れての一番花。きっとこれから近くでも観察出来るようになるでしょう。 気長に近くで観察できるのを楽しみにしています。
 ※一番花の観察には望遠レンズ・双眼鏡などが必須です!

<管理人>
 今朝しっかり確認したんだけどなあ。くっ、第1発見者になれなかった。
 気象台のさくらの開花宣言は標準木に5~6輪咲いたときだから、湿原全体で5~6輪咲いた時を開花宣言にしよう! 月曜日、早めに来て探すぞ。そして、「開花宣言者」になる!

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かなでワールド
2025/7/21

 なかなか花が咲かないヒメタヌキモがどう言うわけか今年は幾つもの花を付けています。チャンスです。かなでさんに記録写真を撮ってもらいました。
 国内南限ですが、文献では北半球の温帯~亜寒帯となっています。もしかして世界の南限?

 九州産(佐賀県)のヒメタヌキモの花です。花の大きさは1cm未満(7~8mm程でしょうか)。花冠と萼の形状と色、花後の様子がわかる様に撮ってもらいましたが、2枚目の写真では花冠が落ちた花柄の先の萼の間から2裂した雌しべの柱頭と思われるものが見えます。ただ、「日本水生植物図鑑」(大滝・石戸:1980)の図とは異なるようで、もう少し確認が必要でしょう。

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7月12日

 カキランの花が少しずつ終わりに近づき、湿原の主役はヌマトラノオ類に移っています。と言っても、それももう中盤を過ぎたかも知れません。

ヌマトラノオ
イヌヌマトラノオ
オカトラノオ

 湿原域に生育するオカトラノオ属植物は、ヌマトラノオ、イヌヌマトラノオ、オカトラノオの3種類です。このうち、イヌヌマトラノオはヌマトラノオとオカトラノオの雑種とされています。樫原湿原で最も多いのはじつは雑種のイヌヌマトラノオで70%を超えると思われます。残り30%がヌマトラノオで、オカトラノオは散在する程度。ヌマトラノオとオカトラノオは、生育環境も形態も明確に異なり、容易に区別が付くのですが、イヌヌマトラノオはヌマトラノオに近いものからオカトラノオに近いものまで連続的なタイプが見られます。そのため、3者の区別はしばしば難しくなります。区別には、花茎の毛、葉の形、花穂の傾きなどを総合的に検討することが必要です。(これを真面目に考えたら楽しめなくなりますので、「ヌマトラノオの仲間達」程度でザックリまとめることをお薦めします。)

ユウスゲ
ヒメタヌキモ
ヒメミクリ

 例年、イヌタヌキモの花が咲いて、これを目安にヒメタヌキモの花を探すのがお決まりのパターンだったのですが、今年はイヌタヌキモが咲かないうちにヒメタヌキモが幾つも花を付けています。これから8月にかけて、両種の花数がどうなるのか興味深いところです。ヒメミクリはそこここにばらばらと開花個体が見られます。そして、午後4時半を過ぎる頃からユウスゲの花も見られるようになりました。

オオバギボウシ
カワラナデシコ
コオニユリ

 カワラナデシコ、コオニユリはまだ咲き始め。華やかになるのは7月下旬頃でしょう。

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かなでワールド
2025/7/7

 今年は例年になくモウセンゴケがたくさん咲いています。開花は午前中で、午後にはとじてしまいますので、観察時間に注意が必要です。
 ぜんまいの様に巻いた花茎の一番上に、いつもは1日に1花ずつ咲くのですが・・・

1花茎に3花?
3個体、別々でした。

 かなでさんの撮ってきた写真、3つ子?と思ったら、3姉妹でした。それにしても、すぐ横に並んで、高さもそろったチャンスはそうあるものではありません。丁寧で粘り強い観察の賜物でしょう。座布団1枚!

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6月27日

 1週間ほど前からツチアケビが咲き始めました。5~6年ほど前から突然見られるようになったのですが、最近はこれを目当てに来られる方もいるほど有名になっているようです。

 ところで、この花、6月22日の開花情報のような全景で撮ると良いのですが、ついつい1個の花をアップで撮ってしまいます。撮影しながら、しばらくすると問題発生。「唇弁の上にある棒状突起は何? 雄しべ? でも葯がない! 雌しべ? でも、先端の黄色い部分は分離してはずれそうだけど。 何、あれ。 」

 じつは、ラン科の花では雄蕊と雌蕊は合着して蕊柱(ずいちゅう)という棒状の突起物を作ります。「そこまではOK。で、雌しべ、雄しべの先はどうなっているの?」です。
 私もわかりません。調べてみました。棒状突起(蕊柱)の先端にある黄色い部分は葯を守るキャップ様の構造で、この裏側に2個の葯が埋まるようにくっついています。昆虫が蕊柱下に潜り込み、出て行くときに葯の端にある粘着部が背中にくっつき、花粉の塊(花粉塊)が2個背中にくっつくことになります。5枚目の写真はキャップが外れた状態。そして、昆虫は他の花へ。黄色い先端部がくっついている部分の裏側に雌しべの柱頭があります。背中に花粉塊をくっつけた昆虫は、他の花に潜り込み、蕊柱先端の裏側にある雌しべの柱頭に花粉を渡すと言うことのようです。(ここまでお読みいただい方、お疲れ様でした。 OK?)

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かなでワールド
2025/6/23

 いつもハイクオリティーな写真を提供してくれるかなでさんが今月に入ってソニーXperiaの新機種を使い始めました。どんな写真が撮られているのか気になります。それで、送ってもらいました。

モウセンゴケ
イヌウメモドキ(雌花)

 あの小さなモウセンゴケの花は構造を肉眼で見ることは不可能です。一眼レフカメラの接写でもなかなか難しいのですが、スマホでここまでアップ。5個の雄蕊とV字状に深裂した3個の雌蕊がハッキリ。こんなになっているんですね。右奥に写っているのは昨日の花、左には明日以降に咲く蕾。渦巻き状になった花序の一番高いところに今日の花が1個咲いています。今日は雨。その水滴が小さな花びらに付いています。1枚の写真で様々なことを読み取れます。この写真撮った人、どんな娘?・・・赤い髪の人です。
 イヌウメモドキは雌雄異株のモチノキ科の樹木。写真は子房が膨らみ始めており、雌株についた雌花であることがわかります。雄株には雄花がつきます。ところが、上の写真では、中央に雌しべの柱頭、まわりに薄紅色の花弁がありますが、その間に雄蕊のようなものが見えます。葯はありません。つまりこれは花粉を作らない仮雄蕊。ここまで見えています。これが 「かなでワールド」!!

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6月22日

 トキソウと入れ替わるようにカキランの花が咲きはじめました。湿原の至る所に見られ、この時期の主役です。あわせて、他にもいろいろな花が見られるようになっています。

カキラン
ミヤコイバラ
ツチアケビ
ヤマツツジ
イヌヌマトラノオ

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6月19日

 トキソウの花がどうやら終わりのようです。ジュンサイの花もだんだんと少なくなりつつあるように感じます。オオバウマノスズクサは果実が成熟してきました。一方で、モウセンゴケ、カキランの花が咲きはじめました。ため池の縁にはノグルミの花も見られます。

オオバウマノスズクサ
果実(左上)と花
モウセンゴケ
ノグルミ

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6月12日

 雨の中、さすがに水辺の植物たちは元気です。むしろ楽しそう。ジュンサイもトキソウももう少しは大丈夫でしょう。ただ、開花はジュンサイは午前中、ヒツジグサは午後ですのでお気を付け下さい。

ジュンサイ
ヒツジグサ
トキソウ
シロバナトキソウ

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6月3日

 トキソウの花数が多くなって、シーズン到来という感じになってきました。これから中旬にかけてが最盛期でしょう。なかなか正面向きの花に出会えませんので、離れて、いろいろな角度から眺めることになります。双眼鏡、望遠レンズの携帯をお薦めします。

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5月29日

 平日の午後は訪れる人も少なく、穏やかな時間が流れていきます。そんな中、いつの間にかヒツジグサの花が咲きそろっていきます。まだ若く赤みを帯びた葉とジュンサイの黄緑の葉、その間に、控え目な白い花が距離をおいて咲く様は、静かな里地の風景を感じさせ、誰もが心洗われる気分になれます。

人工湿地 3番目のエリア

 湿地Ⅰ、Ⅱ、人工湿地ではトキソウが咲き始めました。ただ、まだ咲き始めで本来の美しさにはあと1週間ほど必要でしょうか。早めに開花した個体もそっぽを向いたものが多く、写真撮影には不向きです。開花数が多くなると時々正面を見せてくれるものが出てきます。慌てない方が良いでしょう。ゆっくりおいで下さい。咲きそろう頃には開花情報でお知らせします。

見頃にはもうちょっと
一部に開いたものもありますが

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5月24日

 久しぶりの開花情報です。ぼやぼやしている内にキンランが最盛期を過ぎそうです。湿原ではサワオグルマが一人頑張っていましたが、少しずつ衰えが見られ始めました。有り難いことに、入れ替わるようにトキソウが咲き始めました。まだまだ開花数は少なく、見頃は6月に入ってからでしょうか。
 今、主役はノアザミです。各所で次々に花を咲かせ、アゲハの類がまわりを飛び始めました。

 ノアザミ。どこにでも見られるごく普通の植物ですが、立ち止まってみてみると、ついつい「ふ~ん、なるほどね」という振る舞いの面白さに気づかされます。
 ノアザミの花は小さな花(小花)がたくさん集まった頭花を作りますが、全体が一気に開花するのではなく、周辺部から咲き始めるようです。小花の先の雌しべに昆虫類が触れると筒状の雄蕊部から花粉が引き出されるのですが、開花直後から花粉が出るようです。2,3枚目の写真、拡大してみて下さい。小花は筒状の花冠の先が5列して開き、その中央部に筒状に合着した雄蕊、その先に花粉が引き出され、さらに細く長い雌蕊が伸びているのが見えます。ごくごく普通の植物をじっくり眺めてみるのも案外面白いものです。

 ところで、今週の月曜日、ボランティア活動を終えて帰っていたかなでさんから緊急メールが入りました。「ノアザミの白がありました~!!!!」 そして、上の3枚の写真が届きました(佐賀市)。「へえ~、あるんだ!」と言うことで、管理人も初めてでした。全く赤みのない”真っ白”。、完ぺきな白さです。
 ちなみに、標準和名は「シロバナアザミ」で、ノアザミの品種。

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5月7日

 湿原では今、サワオグルマが最盛期です。湿地Ⅳの北側(市道側)部分や中之島裏側の歩道沿いなどに群落が見られます。ヒツジグサの花も少しずつ増え始めました。観察には人工湿地がいいでしょう。

サワオグルマ群落
ヒツジグサ
コバノガマズミ

 中之島や市道の林縁にはコバノガマズミが多く見られます。近づくとほんのり甘い香りがします。中之島中央部のホオノキの花は観察路からは見ることは出来ません。写真は対岸の市道から望遠レンズで撮影しました。

コバノハナイカダ(雄花)
コバノハナイカダ(雌花)
ホオノキ

 市道や林道沿いの林縁に見かける「花筏:ハナイカダ」は、じつは変種のコバノハナイカダです。母種のハナイカダより小型で、葉がやや深い緑色になります。樫原湿原一帯にはコバノハナイカダしか生育していないようです。

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4月26日

 この時期、10日も経つと見られる花も随分変わってきます。ミツガシワはほぼ終わり。そして今、湿原の主役はサワオグルマになっています。

サワオグルマ
サワオグルマ
ミツバツチグリ

 サワオグルマとそっくりなものにオカオグルマがあります。よく似ていますが、オカオグルマは茎の基部にロゼット状の葉が複数付いているのに対し、サワオグルマの葉はどれも茎に沿うように立ち上がってついてロゼット状にはなりません。横いちで撮影するとき、これがわかるように撮るのは意外と苦労します。

サルトリイバラ 雌花
サルトリイバラ 雄花
シュンラン
アケビ
ツルシキミ 雌花
ツルシキミ 雄花

開花中:アケビ、サルトリイバラ、カサスゲ、キランソウ、クロキ、サワオグルマ、シュンラン、スズメノヤリ、スミレ、ツルシキミ、タネツケバナ、ツボスミレ、ナガバモミジイチゴ、ニオイタチツボスミレ、ニシキゴロモ、ハナイカダ、マツバスゲ、マムシグサ、ミツバアケビ、ミツバツチグリ、ヤマウグイスカグラなど
ほぼ終わり:ケクロモジ、サカキ、シハイスミレ、ツクシショウジョウバカマ、ミツガシワ

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4月17日

 いつもより2週間ほど遅れてやっとミツガシワが咲き始めました。

ミツガシワ
スミレ
ニオイタチツボスミレ

開花中:他にアリアケスミレ、ノジスミレ、キランソウ、ニシキゴロモ、スズメノヤリ等

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4月14日

 冬の寒さのせいか、今年は開花が遅れ気味と感じていましたが、ここに来て一気にいろんな花が咲き始めました。

シハイスミレ
コスミレ
フモトスミレ   by kanade

 駐車場からの路傍にはニオイタチツボスミレ、ヒメスミレ等も見られます。

シュンラン
ヤマザクラ
ナガバモミジイチゴ

他にマツバスゲ、ミツバツチグリ、ヤマウグイスカグラ、ツルシキミ、ヤマザクラなど。

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4月3日

 ネコヤナギから約1月遅れてオオタチヤナギが咲き始めました。タチヤナギとの区別は花の構造を見る必要があり、雄花穂を解剖してみました。

雄花穂
雄蕊基部の腺体(黄色突起状)は2個
雄蕊は2個、花糸は下部で合着

 雄しべは2個で、葯は紅色、花糸は下部で合着、腺体は2個。と言うことで、オオタチヤナギと同定。(タチヤナギは雄しべが3本、ジャヤナギの雄株は国内にはなし)
 以前は湿地Ⅴに生育が見られたそうですが、昭和期に切られて確認できなくなっていました。(その時の切り株がまだ複数残っています。切り株の径は5~10cm程)その後、高さ1mほどの小苗があることがわかり、保全の取り組みをしていますがなかなか大きくなりません。長い付き合いになりそうです。

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3月29日

 先日匂っていたヒサカキですが、今日は林の中は至る所でプンプンでした。早春の調査区確認が終わり、時間があったので「今日はヒサカキに付き合うか」、と言うことで雄花、雌花をちょっと撮影という感じでした。中之島を一回り、最後の方で ? となりました。「オ~ッ、ここにいましたか、ハイブリッド君!」

蜜ををいっぱい分泌中の雌花(雌株)
やや大きめの雄花(雄株)

 一見、普通の雌花の大きさですが、アップすると雌しべのまわりに雄しべが5本。両性花になるのでしょうか? 通常、ヒサカキは雌雄異株ですが、たまにこんな個体もあるようです。ただ、雰囲気としては雌花(雌株)です。5本の雄しべの花粉に粘性があるかは不明。染色して花粉粘性を調べるなんて野暮なことはおいといて、今日は多様性を楽しみましょう。(ただ、葯が開いていないようで、月曜日にもう一度確認してみます。)

? 何かちょっと変!
両性花?

開花中:ニオイタチツボスミレ、コスミレ、オオタチヤナギ、ネコヤナギ、ケコロモジ、タネツケバナ、ミチタネツケバナ(帰化)、ナズナ、オオイヌノフグリ(帰化)など

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3月27日

 ため池横のメスのネコヤナギが咲き始めました。以前から気になっていた花穂の構造、ちょっと分解してみました。

雌花穂
雌花穂の断面
雌花
雄花穂
雄花穂の断面
雄花

それにしても、「雄蕊は2個、雄蕊の花糸は完全に合着して1本になる」など、面倒なことは止めて欲しい。普通の人は「雄蕊は1個」としか思わないでしょ! 

・・?!
 と言うことは、先端の葯は合着していない? 確認すると、先端に葯が2個ありました。

花糸の先に葯が2個

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3月25日

 3月14日の開花情報で紹介しましたツクシショウジョウバカマは大方の心配予想の通り野焼きで焼けてしまいました。残念! ただ、全て焼け死んだわけではなく、下の方に緑の新芽がのぞいています。ここから新しい花茎を伸ばしてくることでしょう。それに、湿地Ⅱ横の林縁には焼けなかった個体が幾つも花を付けています。心配要らないようです。
 湿原は野焼きで真っ黒になってしまいましたが、すでにサワオグルマやキセルアザミの芽が広がり始めました。林の中ではヒサカキの花が咲き始めました。独特の甘い匂いが漂っています。この先、一気に春に突入することになりそうです。

野焼きで焼けました。
湿地Ⅱ横林縁のツクシショウジョウバカマ
サワオグルマ
キセルアザミ

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3月14日

 何気なくのぞき込んだ土手の枯草の中に白い小さな花が見えました。「オ~ッ、やっと咲いたね!」と歓声でしたが、小さく縮こまった花穂が一つ。これじゃ開花しましたと大っぴらに言えないなとトーンダウン。ところが、南向きの土手をしっかり探すと同じような個体が2つ、3つと見つかりました。ということで、「やっぱり開花しました!」

ツクシショウジョウバカマ
筑紫猩々袴
日当たりのいい南向きの土手

 ツクシショウジョウバカマの開花は、2022年は3月14日、2023年は3月6日、2024年は3月11日でした。例年並みでしょうか。ネコヤナギの雌花とシュンランはちょっと遅れそう。

 開花:コハコベ、オオイヌノフグリ(帰化)


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3月3日

 お待たせしました。やっと今年の開花情報です。待ちに待ったネコヤナギが開花しました。昨夜からの雨ですっかり濡れてしまっていますが、kanadeさんがうまく撮ってくれました。それにしても随分寒そうです。(と言うか、撮影者の方が寒かったです。)

                  by kanade
                  by kanade

(昨年の開花は2月24日でした。)

                 2023/3/3
                 2024/3/21

 ヤナギの仲間はたくさんの花が集まって一つの花のような形(花穂:かすい)になっています。このような花の場合、普通、開花は先端部か基部から始まると思い込んでいましたが、ネコヤナギの花の咲き方は随分自由のようです。強いて言えば、花穂の上向き部分から初まっているようにも思えます。こんな自由でいいんですかねえ?