先週後半頃からハッチョウトンボが見られるようになっています。個体数は数匹程度。まだ若く、多くの時間を草の上で過ごしていますし、オスの体色は独特の赤色にはなっていません。今週後半頃には赤いオスが見られるようになるかも知れません。本格的なシーズンは6月になってからでしょう。
モウセンゴケとヨツボシトンボ
そろそろモウセンゴケが適当な大きさになって、線毛がよく見えるようになってきました。ただ、今年はイノシシの掘り返し被害が激しく、個体数は激減しています。モウセンゴケは貧栄養の低茎群落域に生育しますが、なぜかここをイノシシが最も激しく掘り返します。 何故か?、意味不明。 モウセンゴケが元のようになるには数年(3年以上)はかかるでしょう。
昨日は風があり、トンボ類も少なかった気がします。そんな中でヨツボシトンボが打水産卵をしていました。(さすがにその様子は撮影できませんでした。)他にホソミオツネントンボが1匹。管理作業をしながらの観察ですので、この2種で切り上げましたが、誰かが「ハッチョウトンボの雌がいました」と言っていたとのこと。そろそろ出てきそうな時期ではあります。
寄生ハエ類調査が始まりました。
今年も、ラン科植物につく害虫(ハエ類)の調査が始まりました。実験室と違って、野外での調査は開花や害虫のつく時期をコントロールできませんので、自然の動きを予測しながらやらなければならない困難さがあります。今年は草花の開花が2週間ほど早い傾向がありましたが、湿原のラン科植物はどうだったのでしょうか。若い学生さん達が頑張る姿を見ると、つい応援したくなります。今年はうまく行きますように!(弁財天さんにもお願いした方が良いかもしれません。)
スマート農業ですか?
連休はじめ、今年もいつもの田植えが始まったと思ってみていると、どうも様子が変です。田植機は進んでいるのに運転手は後ろ向きになって苗の補充をしています。えっ、まさか自動運転? さらに、田んぼのそばにはコントローラーを持った若い人が画面を確認しながら田植機の動きを見ています。彼に話を聞いてみると、やはり自動運転でした。運転席に設置した追加の設備にGPS用のアンテナがついていて、位置を把握しながら動いているそうです。通ったところは覚えていて、次の列は数センチ内の誤差で植えていくそうです。今年は初めてだけど、これで田んぼの形状も記憶するので、次はもっと楽になるとのこと。「情報はWi-Fiで携帯に飛ばして保存して・・・」と、途中から説明が理解できなくなりました。どうやら最新技術のようで、佐賀平野でも行政と共同で実証試験を予定しているとか。いや~、驚きました。「これがスマート農業ですか?」ときくと、「そうです。これから、こんなふうにどんどん変わりますよ」と楽しそうに話してくれました。ちなみにコントローラーは状況を撮影しているドローン用のものでした。