夕方(14日)、ジョロウグモの巣にバッタが引っかかってバッタバッタ(?)していました。メス蜘蛛は離れたところにいたので「食べないの?}と思っていたら、しばらくして、バッタにガッツリ噛みついていました。もうバッタはピクリともしていません。蜘蛛の毒が体中に回ったようです。蜘蛛はバッタの胸部に噛みついていて、何となく体液を吸ってるようにも見えますが、「バッタの体を溶かすには早すぎるなあ」と思って眺めました。でも、そろそろ帰りの時間です。残念ながらゆっくり観察を続ける余裕はありませんでした。今度来たときにはバッタの外骨格だけが残されているのかも知れません。 ところで、バッタに噛みついている蜘蛛の顔、何となくドクロに見えませんか。少なくとも、美しい女郎さんには見えません。
連休初日の高速道路は予想以上に車が多く感じました。佐賀国スポ関係か、愛子様効果か?分かりません。天気も良く、樫原湿原も人出が多いかと予想したのですが、いつもの休日レベルでした。遠くは鹿児島県から、SNS情報で来られたとか。北九州ナンバーはリピーターでした。来訪者の7割は福岡県、次は佐賀県内ですが、意外と多いのが長崎県です。佐世保ナンバーを良く見かけます。大分県、宮崎県、鹿児島県はほとんど見かけないのですが、今日は久しぶりの来訪でした。
一時期旺盛を極めたオミナエシは花から果実の時期に移りつつあり、ブルービーも訪れません。今、湿原で頑張っているのはアケボノソウ、ウメバチソウ、ヒツジグサあたりでしょうか。リンドウ、キッコウハグマはまだまだ先のようです。
湿地Ⅱ横の林は北向きで、昼間も日が当たりません。その薄暗い林床の小枝に、朝から夕方までじっと留まっていました。このあたりの低木は11月のボランティア作業に向けて刈り取るのですが、今年はぎりぎりまでこのままにしておこうと思います。いつまで見られるか、観察がちょっと楽しみです。
湿地Ⅰの草刈をしました。
湿地Ⅰに生育する貧栄養型低茎湿生群落は、面積が広く、樫原湿原の最も重要な植生と言えます。典型性の高い部分では植被率(植物が地面を被っている割合)は40~80%(夏期)程度で、イトイヌノハナヒゲ、モウセンゴケ、ミミカキグサ類を主要な構成種とします。 ところが、残念なことに、昨年7月豪雨で上部のスギ植林地が崩壊し、多量の土砂が湿地に流れ込みました。写真の低茎群落域にも養分を含んだ泥土が流入・堆積しました。その結果、今年は生育植物の生育量が多く、構成種もより大型のコイヌノハナヒゲが植被率100%で優占する状況になりました。想定はしていたのですが、こんなに変化するとは驚きでした。
このまま放置するわけにはいきません。優占種にダメージを与えること、養分(有機物)を持ち出すことを目的に、草刈を実施し、刈草を搬出しました。例年、草が枯れた冬期に実施する作業ですが、コイヌノハナヒゲの生育量を抑えるため、青刈りを実施することにしました。これでより多くの養分を持ち出すことになります。ただ、サギソウ、モウセンゴケなども生育していますので、刈り取りは出来るだけ遅くし、地表5cm程度の高刈りとしました。高刈りであれば、サギソウの第1、2葉は刈られずに残ります。もちろんモウセンゴケの株も残ります。雨に打たれれば、表土も少しは流れてくれるでしょう。さて、結果は来年です。自然相手では、すぐには結果を見せてはもらえません。維持管理作業のタイムスケジュールは自然に合わせることが絶対です。
湿原の草枯れは普通の草原より早く始まります。同様の草刈を10月中に済ませなければなりません。先日痛めた腰がまだ痛いのですが、気合いだあ、気合いだあ、気合いだあ~~!・・・・・ やっぱり、気合いだあ~~!