10月10日以来、中之島周回コースは通行止めでした。アカマツの高さ15m程の所に引っかかった枯れ枝が落ちそうで、落ちない。長さ5m程、枝の直径は約10cm、もし誰かに当たったら大惨事になります。どうにもならないので「通行止め」としていました。11月26日に桑原集落の方々が湿原の木柵等の整備に来られましたので、組長さんに事情を話したところ、即答、「切りましょう。」でした。トマト農家の諸隈さんはチェーンソーワークはほぼプロ級、木柵の杭と杭の間にドンピシャリ仕留めました。「すごい!」の一言、笑うしかありませんでした。有り難うございました。この後、直径60cm程の主幹を10個ほどに玉切りにしてくれましたが、大きすぎ、重すぎ。どうやって動かそうかと思案中です。
ボランティア作業:落ち葉かき
11月26日、日清紡マイクロデバイスAT(昨年まで佐賀エレクトロニックス)の方々による落ち葉かきボランティア作業が行われました。今年で6年目。今年は80名程の参加がありました。以前は通常の維持管理作業として実施していましたが10日以上かかっていましたので大変助かっています。湿原の維持管理作業は湿原の中だけと思われがちですが、周辺環境の管理も大変重要です。湿原の保全では、栄養状態を貧栄養にすることがポイントですが、それには周辺からの栄養分の流入を押さえることが重要です。昭和中期頃までは湿原周辺では草刈、柴刈りが広く行われ、そのことが湿原の貧栄養状態維持につながっていました。しかし、昭和中期以降はエネルギー革命による農業形態・生活形態の変化で湿原周辺環境は放置され、森林化してきました。平成17年(2004年)以降の自然再生と維持管理作業では、可能な限り当時(昭和中期まで)の状態に近づけることを目標に、保全の取り組みが継続されています。その中で森林管理は除伐による落葉樹林化と落ち葉かきを2本柱としていますが、その片方(落ち葉かき)を日清紡マイクロデバイスATの方々がやってくれていることになります。感謝、感謝です。たくさんの子ども達も参加してくれました。彼らが大人になったとき、湿原がより良好な状態で保全されているよう、これからもみんなで頑張っていきたいものです。(芝刈りは柴刈りの誤記でした。:12月29日訂正)
もう11月も下旬というのに、わずかですが、まだトンボが飛んでいます。しかも連結。この後、産卵するのでしょうか。調べてみると「卵で越冬する」とありました。来年の春に孵化し、7月以降に成虫が見られるようです。来年の夏にまた会いましょう。
月曜日は4人衆の活動日。今期最後の浚渫作業でオケラが出てきました。田んぼなどの湿り気の多い土中に穴を掘って生活するイメージがあったので、どろどろの泥土から出てきたのは意外でした。湿原の岸の方に住んでいた個体が、穴を掘っていく内に泥土の中に出てしまったのでしょうか?
最近はほとんど見かけませんし、都市部では田畑も少なくなっていますので、これを見たことがある子どもはほぼゼロに近いのではないでしょうか。「宇宙から来たエイリアンだよ」と言ってみせれば、信じるかも知れません。