いつもの年だとサギソウがこのあたりに点々と咲いている時期なのですが、今年はまだ「ちらほら」より少ない感じ。せっかく遠くから来られたのに、残念! (久留米からグループで来訪。2時間を超える観察会で、熱心でした。暑くなくて良かったですね。)
それでも、モウセンゴケ、コバギボウシ、クルマバナ、アキノタムラソウ等の花を楽しまれていました。ハッチョウトンボも教えてもらえば気づきます。「えっ!こんなに小さいの!」 そうなんです、こんなに小さいんです。びっくりですよね。 でも、この小ささに驚くのはたいてい大人。子どもはほとんどびっくりしません。どうもトンボの大きさが分かっている大人は想定外でびっくり。でも、トンボ遊びをほとんどしたことがない最近の子どもは、そもそも想定がないので、ふ~んで終わり。どうしたもんですかね。
常日頃、来訪者の半分近くは木道をスタスタ歩いて、10分位(早い人は5分)で出口に到達してしまいます。「な~んもなかったね」はよく聞く感想。ひどい人は「雑草しかなかったばい」です。”ちょっとちょっと、何んば見に来たっですか?みんな、雑草を見に来よっとですけど ”と思いながら、「ヒツジグサは見たですか?」と声かけして、ちょっとだけ案内してみます。顔つきが変わったらもう少し・・・。多くの来訪者にとって自然解説(インタープリテーション)は湿原理解を劇的に変えます。聞かなければ分からなかったこと、見えなかったことがそこら中に転がっています。理解から感動へ、湿原の素晴らしさにふれ、豊かな気分に浸ることが出来ます。
2mの指し棒は解説者(インタープリター)の必須アイテム。竹の棒を持った優しそうな(?)おじさんがいたらぜひ質問して下さい。ただ、出口に達するのに1時間はかかるかも知れませんが。
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サギソウが咲き始めました。・・・が

今年初めてのサギソウの花を確認しました。「サギソウ開花!」ではあるのですが、まだ1花だけです。また、写真の様に200mm望遠で撮ってもこの程度です。とても「開花~!」と大声で言えるほどではありません。開花初期ですので花の大きさも小ぶりです。花を楽しむにはまだ10日ほどかかりそうです。もう少しお待ち下さい。
TVなどでアップで紹介されるので、花の大きさは手のひらより大きいと思ってこられる方も少なくありません。実際には3cm前後ですので、木道から離れたところにある場合はよく分かりません。観察には望遠鏡があると便利です。
雨が少なく、水生植物のヒツジグサもタヌキモ類(イヌタヌキモ、ヒメタヌキモ)もご覧の通り。干上がった池の底部に張り付いた状態になってしまいました。これでどのくらい持つのかなと心配してしまいますが、水湿地の植物にとっては生育地のこのような乾燥は想定内でしょう。水域が干上がるのは普通にある変化で、彼らにとっては当たり前。この変化の中で生き残れるものだけが残ってきたのでしょう。
それにしても、自然の中で生きていくのは厳しいですね。来訪者の「空気がきれいねぇ」、「癒やされる~」、「かわいい~」等の歓声の横で、ここで生き抜く生き物たちは全く違う感想をつぶやいているのかも知れません。