昨日は大阪公立大の研究チームがボーリング調査に来られました。2003年にも調査に来られており、今回は2回目。ピートサンプラーと呼ばれる採取器を湿地に打ち込んで、先端部で試料(長さ50cm)を採取する手法ですが、深いところでは約4.5mまで打ち込み、サンプラーを回して試料を採取、その後、2人がかりで引き上げていました。泥にまみれた肉体労働で、若いから出来る調査だなとつくづく思いました。それに今日は雨で、この冬一番のかわいそうなくらいの寒さでした。お疲れ様でした。
サンプルは持ち帰って分析となるのですが、見ていると、サンプルの中に長さ10cm前後の砂礫層が含まれていました。お尋ねすると、砂礫層は何層もあるとのことでした。”この場所で、この厚さの砂礫層が何層も”とは、私にとっては大きな驚きでした。今年の7月はまれに見る大水害でしたが、調査ポイント当たりは砂礫が流れてくるほどではありませんでした。と言うことは、過去には今年よりもっともっと大きな水害が、何度も繰り返されたと言うことでしょうか。「人の経験」なんて、自然の時間スケールからすれば一瞬の出来事の記憶でしかないと感じます。この地で過去にどんなことがあったのか、分析結果が待たれます
今日は伐採したコナラの主幹部の玉切り作業。気合いを入れて始めましたが、やっぱり苦戦。マツに比べるとかなり堅いです。まだ根元の大径部が残っていますが、疲れたので今日はこれまで。玉切りしたものはキャンプ場関係者が薪に利用されるとのことで、長さは30cmぐらいまでにして欲しいとのリクエスト。それでも大きなものは重く、抱えきれないので25cm程度にしました。薪にして5年ほど乾燥させてから使用するとのことですが、堅く、火持ちがよさそうです。
このところ松枯れなどで伐採処理する樹木が多く、中之島裏の集積地はそろそろ満杯になりそうですので、今回のような利用持ち出しは大変助かります。
伐採木を玉切りするとカシノナガキクイムシの通った後が樹枝状に広がっています。断面全体に黒いシミ状の模様が広がった枝もありました。このシミ、病原菌のナラ菌の広がりでしょうか?
まだ根元の大物が残っています。チャレンジ希望の方、大歓迎です。
コナラを倒しました。
例のカシノナガキクイムシが侵入したコナラを、先週から今週にかけて伐採しました。根元は想像以上に太く、刃の長さ45cmの私のチェーンソーでは切り込んだ反対側まで届きませんでした。幹の周りを回りながら切り込み、やっとこさ伐採しました。
月曜4人衆の協力を得ながらの作業ですが、切るのも大変、片付けるのも大変、運ぶのも大変。コナラはとにかく重い。それを一輪車で300m離れた広場まで運ぶのは、「運動になる」レベルではありません。伐採初日の歩数は16000歩を超えたとか。お疲れ様でした。ただ、これまでに処理したのは主要な枝5本だけ。まだ主幹が残っています。今年中に終わるか、少し不安です。
今年もボランティア作業:感謝です!
今年も日清紡マイクロデバイスAT株式会社(佐賀市)によるボランティア作業が行われました。今年で7年目、約90名の参加です。樫原湿原の保全には必要不可欠な作業(里山環境の保全、湿原の貧栄養化誘導他)で、有り難く、感謝、感謝です。(活動の意義の詳細は昨年の報告へ) 例年、作業内容は「落ち葉かき」でしたが、今年は新たに土嚢作りが加わりました。7月10日の豪雨で、隣接植林の斜面崩壊により湿原内に多量の土砂が流入しました。この砂を使って湿原上部に土嚢を使った土砂止め設備を作りました。
7年目ともなると「熟練者」が多くなり、作業は予想以上に速く進行。予定以上の面積を処理していただきました。集められた落ち葉の量から、作業の大きさが読み取れます。
後から来られた一般の来訪者が「清掃作業ですか?」と尋ねられましたので、「ハイ。でも、ただの清掃作業ではありません。湿原維持には・・・」とちょっと長めの説明をしました。「ほ~、そうなんですね。お疲れ様です。」と感心されていました。冬枯れの湿原よりも、大勢のボランティア作業の方が気になった様です。