毎年この時期になると、ノダケの花にスズメバチがやってきます。ヒメスズメバチとキイロスズメバチの2種類を確認しましたが、他の種類もいるかも知れません。花の上を盛んに動き回って、蜜を集めているようです。蜂の巣近くでは防衛のため近づく人に攻撃を仕掛けると言いますが、これまで、花の蜜をなめている蜂に近づいても攻撃されたことはありません。それでも、もし刺されたら一大事、十分気をつけて下さい。今年はとりわけ多いように感じます。
(9/25にオオスズメバチとして紹介したのはヒメスズメバチでした。9/27に訂正しました。ご覧いただいた方からご指摘いただきました。有り難うございます。)
今日も4人衆の人間ウインチは健在。湿地方向に傾いていたアカマツをジャスト、予定通りの方向(反対方向)に引き倒しました。根元にチェーンソーで切り込みを入れていた私から見ると引っ張る方向に倒れてちょっと怖かったのですが、アカマツの長さは織り込み済みで、4人衆は余裕でセーフ。台風で倒れたアカマツも含め、小さく玉切りにして林道に搬出しました。みんな汗びっしょり。今日のビールはうまいぞ!
9月6日に襲来した台風11号の被害状況確認も兼ねて7日に樫原湿原に行きました。周辺の水田の被害はほとんどなく一安心。湿原域もあまり被害はないように見えました。ただ、湿地Ⅲ横のコナラの枝が根元から引きちぎられるように折れていました。人が何人かでロープで引っ張っても、とてもこんなふうに折ることは出来ないでしょう。ショベルカーでへし折ったよう。ちなみにコナラの主幹の中心は腐って空洞になっていましたので根元から伐採処理しました。折れなければ気づかなかった危険木でした。危ない、危ない。全域を確認に回ると、中之島裏側と湿地Ⅰ横森林では針葉樹が数本、根元から引き抜かれるように倒れていました。枝の枯れはほとんどない健康な個体です。老化に伴うものではなく、風の力だけで引き倒されたようです。風のすごさ、激しさを感じました。
それにしても倒れているのはアカマツやヒノキなどの針葉樹だけ。根は横方向に広がって、下方向に伸びる直根は見当たりません。土壌が浅く、湿気の多い立地では、根は横方向にしか伸びることが出来なかったのでしょう。ここで生きる大変さを垣間見る思いでした。状況は他の樹木にとっても同じです。健康に見える個体であっても、いつ倒れるか分かりません。こうなると枯れ木よりやっかいです。風の激しいときには近づかないのが一番でしょう。
こちらは本物のイノシシによる掘り返し被害。何をしたいのか分かりません。多分、何かを食べているのだろうということになっているのですが、ミミズなどの小動物がいる環境ではありません。被害はいつも低茎湿生群落域に集中しています。掘り返しは、耕運機で全域を耕した状態で、深さは5~10cm程度です。どうも、この植生域に生育するイトイヌノハナヒゲ、コイヌノハナヒゲなどの地下部にある株状部分を食べているのではないか?と推察しています。遠くからイノシシの掘り返し現場を見たことがありますが、鼻先で掘り返しながら、一心に何かを食べていました。泥と一緒に食べておいしいのですかね。ジャリ、ジャリ?。
林内に立てられた佐賀大辻田研究室の調査杭も踏み倒されていました。ちゃんと「調査中」と書いたラベルがつけられているのに全く無視したようです。今度会ったら、” あんた、そんなことしてたら佐賀大の入学試験にはとおらんばい!”と言ってやりましょうか。
イノシシ被害はこれから本番になりそうです。例年、同じ地域に繰り返し入り、全域を徹底して耕耘した状態にしていきます。そろそろ対策実施が必要な状態になりつつあります。
8月29日、林内に長さ5m程の枯れ松の枝が落下していました。こんなのが頭に当たったら即アウトでしょう。人的被害がなくて一安心。9月5日、月曜4人衆に手伝ってもらいながら、枯れ松3本を伐採処理しました。中之島までの搬出作業も大変でした。いつも有り難うございます。感謝。