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今日の樫原

イノシシの食べ物

行儀の悪い食事後
クズの根
ワラビの根茎

 イノシシが何を食べているか良く話題になります。あんなに激しい掘り返しで、エネルギー的にペイ出来るのだろうか?と、いつも不思議に思ってしまいます。それで、先日、人工湿地横の掘り返し跡を少し詳しく調べてみました。2枚目のクズの根ですが、太い根に沿ってそこだけ掘り返してありました。これは完全に「クズの根」が目的の様でした。見ただけではわからないのですが、その根を手にしてみると、何とふにゃふにゃに軟らかくなっています。どうも、太い根を噛んで、中のデンプンを吸い出した様です。3枚目のワラビの根茎も取り上げてみると軟らかく、やはり噛んで中のデンプンを吸い出した様です。掘り返しがワラビが多いところに集中しているので気になっていたのですが、これで謎が解けました。クズ根のデンプンとワラビのデンプン、どちらも高級食材です。イノシシはどうもグルメのようです。

2月4日追加:「クズ根に沿って掘り返してある」の状況がわかりにくかったかと思います。写真を追加します。クズ根をたどるように掘り返してありました。ついでにワラビの根茎も追加しました。今度、まだ食べられていないワラビの根茎を潰してみようと思います。

クズの根に沿った掘り返し
噛まれたワラビの根茎
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フユイチゴでいいでしょう。

 前回、テン(?)の糞に入っていた種子はフユイチゴだろうと予想したのですが、断定には至りませんでした。それで、昨日(27日)、湿原横のヒノキ林でフユイチゴの果実を見つけましたので、持ち帰って種子を取りだしてみました。結果、種子の形状・表面模様はテンの糞のものと同じでした。フユイチゴと断定していいでしょう。ちなみに、ヒノキ林のフユイチゴの果実はほとんど食べられていました。この時期の動物たちの貴重な食料になっているようです。

フユイチゴの果実
ザルで洗ってみました。
フユイチゴの種子
テンの糞の中の種子
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テン(?)の落とし物

木道の上の落とし物
洗ってみました
フユイチゴ(?)の種子
播種

 木道の上のウンコでこんなに時間を取られるとは想定外でした。まず落とし主ですが、テン(ニホンテン)らしいまでです。ネット検索しても「ズバリ!」の画像が出てきません。ある博物館のコメントには「テンとイタチの糞はよく似ている」とあり、えっ?と思ってしまいました。「似ている」のレベルの問題なのでしょう。糞を洗ってみましたが動物の毛と思われるものはなく、9割以上がフユイチゴ(?)の種子でした。植物図鑑類には種子の図(写真)はほぼありませんが、日本植物種子図鑑(東北大学、2000)があります。それでどうにかなるだろうと思っていたのですが、カラー写真は綺麗に撮れているのですが、同属植物に似たものが多く、これまた断定には至りませんでした。やっぱりスケッチが確実と思い知らされました。じつは、以前、富山大学におられた鳴橋直弘先生が大学院生3人を指導された時の修論をまとめ直して本にしたもの「キイチゴを切る」をいただきました。その中に見事な種子のスケッチが納められており、すごいなあと感心したことがあります。この手の本は二度と出ないと感じて大切に保管したのですが、家の片付けの際に行方不明。随分探したのですが出てきません。悪いことは重なるもんですね。

本の著者になりました -キイチゴを切る- | はし3の独り言

キイチゴを切る – 大阪市立自然史博物館友の会ネットショップ

 せっかくなのでセルポットに種をまいてみました。種子の写真を撮るために乾燥させたので芽が出るかどうかわかりませんが、しばらく軒先で眺めてみようと思います。

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仕事始め

看板磨き
木道磨き?

 月曜日(20日)は「樫原湿原を守る会」の仕事始めでした。いつものメンバーが全員そろい、広場横にある3つの看板全て、表も裏も磨き上げました。イノシシ君が片付けなかった木道の汚れも高圧洗浄機で吹き飛ばしました。これで気持ちの良い新年が始められます。いつも有り難うございます。今年も宜しくお願いします。