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今日の樫原

湿地Ⅰの草刈をしました。

草刈前
草刈後
搬出した刈草

 湿地Ⅰに生育する貧栄養型低茎湿生群落は、面積が広く、樫原湿原の最も重要な植生と言えます。典型性の高い部分では植被率(植物が地面を被っている割合)は40~80%(夏期)程度で、イトイヌノハナヒゲ、モウセンゴケ、ミミカキグサ類を主要な構成種とします。 ところが、残念なことに、昨年7月豪雨で上部のスギ植林地が崩壊し、多量の土砂が湿地に流れ込みました。写真の低茎群落域にも養分を含んだ泥土が流入・堆積しました。その結果、今年は生育植物の生育量が多く、構成種もより大型のコイヌノハナヒゲが植被率100%で優占する状況になりました。想定はしていたのですが、こんなに変化するとは驚きでした。
 このまま放置するわけにはいきません。優占種にダメージを与えること、養分(有機物)を持ち出すことを目的に、草刈を実施し、刈草を搬出しました。例年、草が枯れた冬期に実施する作業ですが、コイヌノハナヒゲの生育量を抑えるため、青刈りを実施することにしました。これでより多くの養分を持ち出すことになります。ただ、サギソウ、モウセンゴケなども生育していますので、刈り取りは出来るだけ遅くし、地表5cm程度の高刈りとしました。高刈りであれば、サギソウの第1、2葉は刈られずに残ります。もちろんモウセンゴケの株も残ります。雨に打たれれば、表土も少しは流れてくれるでしょう。さて、結果は来年です。自然相手では、すぐには結果を見せてはもらえません。維持管理作業のタイムスケジュールは自然に合わせることが絶対です。
 湿原の草枯れは普通の草原より早く始まります。同様の草刈を10月中に済ませなければなりません。先日痛めた腰がまだ痛いのですが、気合いだあ、気合いだあ、気合いだあ~~!・・・・・ やっぱり、気合いだあ~~!

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今日の樫原

七山中学校1年生が来ました。

桑原の加茂さん
守る会も案内
写真を撮って熱心に観察

 七山中学校の1年生が地域学習の一環で湿原学習に来ました。湿原の前には桑原の子安観音なども訪れたようです。全体案内は桑原の加茂さん(何でも詳しい名ガイドです)。守る会、管理人も案内に参加。明るく活発な中学生達で、観察学習も熱心でした。学校の雰囲気もこんなだろうなと感心しました。「皆さんの地元に、九州でトップクラスの湿原があります!」「へぇ~、すげぇ~!」という感じで、なかなか食いつきが良い子ども達。楽しい案内になりました。このあと、事後学習で取りまとめをして文化祭で発表とか。良い発表会になることをお祈りします。

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今日の樫原

蜘蛛3種 違いますねぇ。

コガネグモ
ジョロウグモ
ナガコガネグモ

 長崎の蘭堂さんからご教示ただいたので、湿原の蜘蛛3種を揃えてみました。ちゃんと見れば随分違うもんですね。「蜘蛛」で一括して見ればみんな同じに見えるのでしょう。もっと蜘蛛さんと友達になろうと思います。

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今日の樫原

これからどうしますか? 先輩。

右下に幼虫がいます
どうしますか? 先輩。

 ノダケの花は、まだまだたくさん咲いています。キアゲハの幼虫も随分若い個体もいますが、もう蛹になりそうなものもいます。とにかくどんどん食べて大きくならなきゃ、という時期。ところで、2枚目の写真の2匹、やっと登ってきた花茎の先には何もありません。先客が食べ尽くしていたようです。残念! 後から登ってきた後輩が「えっ! もうない。 どうしますか? 先輩。」とでも言ってるような雰囲気でした。 多分、2匹とも引き返し、一旦地面に下りて他のノダケの茎に登って花を探すと思います。この時期、茎の先にはほとんど花がありますので、地際の登り口で花の有無を知る必要はないでしょう。ただ、今回のように、先客が食べ尽くしていると、苦労して登っても無駄足。虫の世界もなかなか大変です。