野焼きが終わって2週間。ため池には満水状態まで水が溜められ、村の人達の動きが随分と目立つようになってきました。トラクターや運搬車をつんだトラックがやたらと行き来するようになり、ヤンマーの軽トラックも動き回っています。
真っ黒の灰に包まれていた湿地も、何度かの雨に洗われて緑の芽吹きが感じられるようになってきました。水辺にはミツガシワの花芽もあがってきました。春ですね。ちょっと覗いてみませんか。
野焼きがありました。
今年の野焼きが無事終わりました。枯草はよく乾き、微風。絶好の野焼き日和でした。
野焼きは前年の枯草を取り除くとともに、湿原内に入り込む木本類を焼き殺し、草原状態を維持する最も良い方法で、湿原維持には不可欠な管理作業です。一方で、毎年各地で延焼や人身事故があり、大変危険で気を遣う作業です。桑原集落の皆さん、本当にお疲れ様でした。面積が広いので、早く火を回らせるのと、焼却面積を小さくして大きな火にならないようにコントロールするために、枯草の湿原を横切るように火をつける作業が繰り返されます。危険な作業で、逃げ場を確認しながらやらないと事故につながります。皆さん、声を掛け合いながら、ベテランの指示で実にうまく燃やしていきました。さすがでした。
お供え物は引かれていました。
先週あったワインのお供え物は今日(2/27)は引かれていました。賽銭箱の横には「お供えしたものはお持ち帰り下さい」とありますので、そなえた方が持ち帰ったのだと思います。
以前、お供えした御神酒(ワンカップ)を持ち帰っていた方にお会いしたことがありました。おっしゃるに、「お供えした御神酒は味が変わり、おいしくなります!私は去年、御神酒をいただいて良いことが3つありましたのでお礼に来ました。」とのこと。そして、引き下げてきたワンカップを「どうぞ、御利益がありますよ」といって私に下さいました。えっ!いいんですか。とビックリしながらもいただいて帰り、夜の晩酌にしました。弁財天様には最高額の当選をお願いして宝くじも買って帰りました。 で、ワンカップの味ですが、そう言われれば何となくまろやかな?・・・ 宝くじは・・・ やっぱり、願い事は自分で御神酒を上げないとダメのようです。それに、これまでお参りは 二礼二拍手だけでしたが、お参りの常連の方に聞きましたところ、真言の「オン・ソラソバテイエイ・ソワカ」を唱えないとだめだとか。そういえば、賽銭箱の横にあったお参り作法の説明書きにそんな感じの言葉が見えていました。
ともあれ、お供えのワインを引いて帰られた方、気になります。お礼だったのか、お願いだったのか? どちらにしても良いことがありますようお祈りします。
弁財天におフランスのワイン!?
ため池のほとりに祀られている弁財天の賽銭箱が新調されるというので、急ぎ現状を写真に収めようと行ったところ、その横に何やら横文字の酒瓶が置かれている様子。何?!、と言うことで近寄ると、ボージョレ・ヌーヴォ-2007と書かれています。へぇ~!、弁財天にも遂におフランスのお酒があがる時代かと、つい笑ってしまいました。(失礼、供えた方はそれなりに思いがあったのだろうと拝察します。)
五穀豊穣の水神として祀られ、以前は池の畔で浮立(ふりゅう)が奉納されていたと聞きます。お米はその象徴的存在で、それから作られた日本酒を御神酒として供えてきたと理解しています。なのでつい、時代か~!?と思い、笑ってしまった次第です。でも、農家以外の方々にとっては弁財天は様々な願いを受け取ってくれる神様ですから、もしかしたらワイン・バーの店主が商売繁盛を祈願してお供えしたのかも知れません。それにしても時代を感じます。
先日、お寺の和尚さんと話していたら、お賽銭もキャッシュレスの時代になったとか。調べてみたら、愛宕神社、東本願寺など、増加の様子。お年玉やお賽銭のキャッシュレス化など、この前まで笑い話のネタだったと思うのですが、世の中はどんどん変わっています。Dポイントやペイペイでオロオロしている昭和生まれのおじさんにとっては、ぼんやり御神酒をいただいている場合ではなくなりつつあるようです。時代に乗り遅れないよう、弁財天様にお参りするかなあ。もちろん、お賽銭は現金で。
弁財天 – さがの歴史・文化お宝帳 (saga-otakara.jp)