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今日の樫原

ニホンヒキガエルの新しい卵塊

オタマジャクシに成り立て

新しい卵塊
産卵後3~5日?

 先週、ゼリー状の卵塊から出始めていた子ども達、今日は完全に出てしまっていますが、まだ泳ぎは始めていないような? いやいや、ちょっとは泳いでいるでしょう、ばらけたり、かたまったりしていますから。じっくり観察すれば、多分、泳いでいると思いますが、今日は時間がないので撮影だけ。
 先週で終わりと思っていた産卵は、その後も続いたようです。5m程離れたところに、まだ新しい(多分、産卵後2~3日)卵塊がありました。よく見ると、離れた場所にもっと古い卵塊がありました。この1週間のうちに少なくとも2回は産卵があったようです。少し安心しました。
 でも、10年ほど前までは、50匹以上が集団になって産卵していました。それから次第に減少し、昨年、今年と極端に少なくなっています。多分、産卵に来たのは数匹でしょう。桑原集落近くに個人でため池を持っている方に聞いても、同じ状態のようです。ニホンヒキガエルの世界に何かが起こっているのは確かですが、何が・・・? 誰か、教えて下さい。

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今日の樫原

冷たい雨

湿地Ⅰ
雨の水面

 今日(2/13)の樫原は朝から冷たい雨。6℃からさらに下がりそうな気配で、手がかじかんで来ます。
 それでも今日は確認したいことがありました。いつもの年なら2月初めにはニホンヒキガエルの産卵が見られる頃ですが、今年はずっと池の水が凍っていました。先週も、先々週も全面結氷。「だめかなぁ?」と思いながら、それでも久しぶりに溶けている池の中を覗いてみると、なんと! 産卵はとっくの昔に済んでいて、もうオタマジャクシ寸前の状態になっていました。「へぇ~、あの氷の中で、産卵があったんだぁ」とビックリ。大したもんです。自然の営み。いや、いや、彼らにとってはごく普通のことなんでしょう。普段は暖房の効いた部屋にいて、久しぶりに来ると「手がかじかみそう~!」などと寒がっている人間の方がおかしいのですね。(体がなまりすぎ)

すでにオタマジャクシ寸前
昨年3月7日

 油断がありました。じつは昨年は遅れに遅れて3月初めの産卵でした。それで、今年は寒い日が続くので、やっぱり遅いかな?と勝手に思い込んだいたのです。あ~あ、これで今年はヒキガエルの成体の写真は撮り逃がしです。残念!
 それでも、もしかしたらがあるかも知れないので、来週以降も気をつけてみようと思っています。

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管理歩道を復旧させる!

金網切断
設置作業
今日の成果

 湿地Ⅰでのイノシシによる掘り返し被害は湿原植生だけでなく、湿原管理の歩道にも及んでいます。大雨による洪水と土砂崩れで道路が流されたり埋まったりするのに似て、管理道は原形をとどめない状態になっています。4月までには全面復旧させないと湿原の保全管理に支障を来します。月曜4人衆の協力を得て、復旧工事が始まりました。
 植物の生育に出来るだけ影響が小さくなるように、歩道は全面板張りではなく、金網張りにすることにしました。以前、イチゴ農家から譲っていただいた苗栽培用の金網メッシュ(エキスパンドメタル:ドブ漬けメッキがしてあり錆びません)を幅30cmに切断。これが意外と手間です。次に、湿原の管理歩道跡に切断丸太を並べ、9cm幅の木材を長さ12cmの丸釘で打ち付けます。その上に金網メッシュを又釘(またくぎ:U字状の釘)で打ち付ければ完成。今日の成果は7.2mでした。春までに出来るだけ伸ばしたいと思っています。

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獣害対策

掘り起こし被害
ワイヤーメッシュ
ワイヤーメッシュ

 樫原地域にイノシシが見られるようになったのは昭和50年代以降という記録があります。それでも目立った被害はほとんどなく、平成17年(2005年)からの自然再生事業でも話題になることはありませんでした。しかし、2010年代になるとあちこちで掘り返し被害が見られるようになりました。当時は自然環境保全地域、鳥獣保護区でのイノシシの振る舞いは「それも自然」との考え方で対策はしないという対応でした。そんな中で、周辺農地では被害が目立つようになり、水田をワイヤーメッシュ(防獣メッシュ)で囲み、駆除対策も取られるようになりました。結果、湿原地域で掘り返し被害が増加し、対策が迫られる状況になってきましたが、具体策の実施に踏み切れない状況が続きました。そうこうするうちに、2021年はこれまでにない面積での被害となり、ワイヤーメッシュ設置が決まりました。ただ、予算上の制約もあり、2022年の設置は湿地Ⅰの半域にとどまり、イノシシの出入りを止める状況にはなっていません。2022年の被害は史上最悪で、上の写真の様に湿地Ⅰの低茎群落域は徹底的に掘り返され、心が折れそうになりました。2023年度事業で残り半域にワイヤーメッシュが設置される予定ですので、あと少し、我慢の日々が続きます。

箱罠
仕掛け
2016/10/17撮影

 樫原を含む桑原地区にはイノシシ捕獲のための箱罠が各所に設置されています。仕組みは簡単で、米ぬかなどの餌を置いた部分に竹の棒を立て、箱罠の入り口部分を引き上げているひもの端をその竹の棒で止めておきます。イノシシが動き回る内に竹の棒に触れ、棒が倒れると、「止め」がはずれて入り口が落ちて出られなくなる仕掛けです。この罠で随分駆除されていますが、イノシシの増殖率も高く、個体数を減少させる状況にはなかなかならないようです。それに、罠には子どもは入りますが、最近の成獣は学習していて入らないそうです。今のところ、知恵比べは人間の方が少し分が悪いようです。