カテゴリー
今日の樫原

植物たちの冬越し

モウセンゴケ
ヒメタヌキモ

 久しぶりに寒い日が続いていますが、この寒さを植物はそれぞれのスタイルで乗り越えています。食虫植物のモウセンゴケ、ヒメタヌキモ、イヌタヌキモは春に開く新しい葉をギュッと縮こめた冬芽で乗り切っています。私たちのように暖かい洋服を重ね着することも出来ず、大変です。3月末頃、野焼きが終わって、日差しが暖かくなる頃まで、ひたすらこの姿で我慢です。

カテゴリー
今日の樫原

防火帯作り

法面の防火帯切り
刈草払いのけ作業
木道沿いの防火帯

 2月3日、今季最大の寒波が入り始め、湿原は刺すような寒さでした。そんな中、今年の野焼きに備えて、守る会の方々に手伝ってもらいながら、防火帯作りをしました。本来、防火帯作りは、周辺の草がまだ青い秋頃までに草刈りをして乾燥させ、ベルト状に燃やして作るのですが、今季はいろいろあって遅れてしまいました。当然、刈草を燃やすことは出来ませんので、横に払いのけて、枯草の少ない防火帯を作ります。野焼きの時、この部分も燃えますが、火は小さく弱くなりますので簡単に消すことが出来ます。防火帯作りは、中之島裏の一部とオオタチヤナギ群落保全地がまだ出来ていません。作業はもう少し続きます。

※良くある質問:今年の野焼きはいつ?
 野焼きの日程は毎年決まっていません。枯草の乾燥具合と当日の天候によってきまります。晴れた日が5日程度以上続いて、風が弱ければ実施されます。乾いていても風が強ければ延期になります。当日の朝、桑原集落の方々が相談して最終決定となります。
 ということで、野焼きがいつになるかは誰もわかりません。それでも知りたい方は御天道様にお尋ね下さい。

カテゴリー
今日の樫原

イノシシの食べ物

行儀の悪い食事後
クズの根
ワラビの根茎

 イノシシが何を食べているか良く話題になります。あんなに激しい掘り返しで、エネルギー的にペイ出来るのだろうか?と、いつも不思議に思ってしまいます。それで、先日、人工湿地横の掘り返し跡を少し詳しく調べてみました。2枚目のクズの根ですが、太い根に沿ってそこだけ掘り返してありました。これは完全に「クズの根」が目的の様でした。見ただけではわからないのですが、その根を手にしてみると、何とふにゃふにゃに軟らかくなっています。どうも、太い根を噛んで、中のデンプンを吸い出した様です。3枚目のワラビの根茎も取り上げてみると軟らかく、やはり噛んで中のデンプンを吸い出した様です。掘り返しがワラビが多いところに集中しているので気になっていたのですが、これで謎が解けました。クズ根のデンプンとワラビのデンプン、どちらも高級食材です。イノシシはどうもグルメのようです。

2月4日追加:「クズ根に沿って掘り返してある」の状況がわかりにくかったかと思います。写真を追加します。クズ根をたどるように掘り返してありました。ついでにワラビの根茎も追加しました。今度、まだ食べられていないワラビの根茎を潰してみようと思います。

クズの根に沿った掘り返し
噛まれたワラビの根茎
カテゴリー
今日の樫原

フユイチゴでいいでしょう。

 前回、テン(?)の糞に入っていた種子はフユイチゴだろうと予想したのですが、断定には至りませんでした。それで、昨日(27日)、湿原横のヒノキ林でフユイチゴの果実を見つけましたので、持ち帰って種子を取りだしてみました。結果、種子の形状・表面模様はテンの糞のものと同じでした。フユイチゴと断定していいでしょう。ちなみに、ヒノキ林のフユイチゴの果実はほとんど食べられていました。この時期の動物たちの貴重な食料になっているようです。

フユイチゴの果実
ザルで洗ってみました。
フユイチゴの種子
テンの糞の中の種子