9月6日に襲来した台風11号の被害状況確認も兼ねて7日に樫原湿原に行きました。周辺の水田の被害はほとんどなく一安心。湿原域もあまり被害はないように見えました。ただ、湿地Ⅲ横のコナラの枝が根元から引きちぎられるように折れていました。人が何人かでロープで引っ張っても、とてもこんなふうに折ることは出来ないでしょう。ショベルカーでへし折ったよう。ちなみにコナラの主幹の中心は腐って空洞になっていましたので根元から伐採処理しました。折れなければ気づかなかった危険木でした。危ない、危ない。全域を確認に回ると、中之島裏側と湿地Ⅰ横森林では針葉樹が数本、根元から引き抜かれるように倒れていました。枝の枯れはほとんどない健康な個体です。老化に伴うものではなく、風の力だけで引き倒されたようです。風のすごさ、激しさを感じました。
それにしても倒れているのはアカマツやヒノキなどの針葉樹だけ。根は横方向に広がって、下方向に伸びる直根は見当たりません。土壌が浅く、湿気の多い立地では、根は横方向にしか伸びることが出来なかったのでしょう。ここで生きる大変さを垣間見る思いでした。状況は他の樹木にとっても同じです。健康に見える個体であっても、いつ倒れるか分かりません。こうなると枯れ木よりやっかいです。風の激しいときには近づかないのが一番でしょう。
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