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今日の樫原

えっ、クモラン?

クモラン
カヤラン

 枯木の伐採では、稀に思わぬ収穫があります。先日伐採した枯松の玉切り処理中、チェーンソーの刃を当てようとした瞬間、樹皮上の紐状物に思わず手が止まりました。「えっ、クモラン?」 しっかり確認すると、やっぱりクモランです。しかも、どうも花芽?も付いています。以前、コナラに付いていたものを見つけて以来、2度目です。どうやら、点々とありそうです。この日はカヤランの株にも花芽を見つけました。
 一般に、クモランの移植は無理とされていますので、玉切りした幹につけたまま静観するしかないと諦めていました。ところが、佐大の辻田先生から、「共生菌はカヤランと同じなので移植はうまく行くかも知れません。やってみましょうか」とのメールをいただきました。またまた「えっ!」でした。辻田研にはたくさんのカヤランの移植をしていただき、うまく行っていますので大いに期待できます。来春が楽しみです。
 ちなみに、築地書館「菌根の世界」(斎藤雅典編著、2020)の第4章:菌によりそうランの姿を追いかけて、第5章:菌根共生の原点-コケ植物とシダ植物の菌根共生は辻田先生が執筆されています。ぜひ一読をお薦めします。

菌根の世界

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