木道の上のウンコでこんなに時間を取られるとは想定外でした。まず落とし主ですが、テン(ニホンテン)らしいまでです。ネット検索しても「ズバリ!」の画像が出てきません。ある博物館のコメントには「テンとイタチの糞はよく似ている」とあり、えっ?と思ってしまいました。「似ている」のレベルの問題なのでしょう。糞を洗ってみましたが動物の毛と思われるものはなく、9割以上がフユイチゴ(?)の種子でした。植物図鑑類には種子の図(写真)はほぼありませんが、日本植物種子図鑑(東北大学、2000)があります。それでどうにかなるだろうと思っていたのですが、カラー写真は綺麗に撮れているのですが、同属植物に似たものが多く、これまた断定には至りませんでした。やっぱりスケッチが確実と思い知らされました。じつは、以前、富山大学におられた鳴橋直弘先生が大学院生3人を指導された時の修論をまとめ直して本にしたもの「キイチゴを切る」をいただきました。その中に見事な種子のスケッチが納められており、すごいなあと感心したことがあります。この手の本は二度と出ないと感じて大切に保管したのですが、家の片付けの際に行方不明。随分探したのですが出てきません。悪いことは重なるもんですね。
本の著者になりました -キイチゴを切る- | はし3の独り言
キイチゴを切る – 大阪市立自然史博物館友の会ネットショップ
せっかくなのでセルポットに種をまいてみました。種子の写真を撮るために乾燥させたので芽が出るかどうかわかりませんが、しばらく軒先で眺めてみようと思います。